SAITO HIROYUKI
揺れる実体
移りゆくもの、変化するもの、想像するもの、不安定なもの。カタチとして捉えにくいものにカタチを与える。
彫刻として実体があるものを確かな造形感覚をもとに表現する。矛盾するような行為の中にリアルな「不確かさ」が生まれてくる。
「木」を素材として彫刻を続ける3人の作家はそれぞれの方向性を持つが、どこか共通性を感じて今回の展覧会を企画した。
それはどこか「宙に浮いているような」感覚を私が好むからかもしれない。
企画:newroll 西島雄志
群馬県吾妻郡東吾妻町
2022年11月25日~12月18日
中之条ビエンナーレ2021
中之条ビエンナーレは、特色のある文化をもつ群馬県中之条町で開催される国際芸術祭です。
雄大な山々に囲まれた地形やラムサール条約湿原、温泉郷、養蚕天蚕文化、伝統が受け継がれる民俗行事や祭事など、変化に富んだ地形や気候が美しい里山文化を織りなしています。2007年に始まり第8回をむかえる中之条ビエンナーレ2021では、国内外から創造的、革新的なアイデアやプロジェクトをもつ多分野の滞在制作アーティストによるアート展示、演劇、身体表現などのパフォーマンスを開催します。 (ウェブサイトより抜粋)
群馬県吾妻郡中之条町
2021年10月15日~11月14日
移ろいゆく世界〜The Time They Are A Chaingin
ノーサイド
1990年代後期〜2000年代前期に東京藝術大学と京都市立芸術大学のラグビー部に所属していた作家たちによるものです。
四芸祭※と呼ばれる伝統的なスポーツイベントで毎年ラグビーの交流試合があり、東京藝大と京都芸大は合同で夏合宿も行っていました。
当時の部員達は、単に部活動を共にするだけではなく、クリエイティブな活動においても互いに刺激を与え合い、切磋琢磨する関係が生まれました。
企画は、当時の部員でもあったアーティストの藤崎了一による立案、呼びかけによるもので、大学卒業後にそれぞれのメンバーが絵画や彫刻、工芸など、独自の表現の道を選び、作家活動を続けて来たことを作品を通じて紹介するものです。
※四芸祭(四芸術大学体育文化交歓会)
東京藝術大学・京都市立芸術大学・金沢美術工芸大学・愛知県立芸術大学によって開催されていたスポーツと芸術文化の交流イベント。2011年より沖縄県立芸術大学の参加により五芸祭となる。
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ラグビーの試合ではプレーヤーは臨機応変に反応し、動き続けなければならない。その思考性は、美術の世界を戦って行くのにも役立っている。
自分に何ができるのか、と自己の内面と向き合い、他者に向けて発信すべきテーマを常に考えなければならない。
作品から滲み出る「個」を重んじる表現の世界において、ラグビーの経験が活かされるとは、不思議な感じもするだろう。しかし、それはきっと偶然ではないのだ。
藤﨑了一
MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY
2021年7月21日~8月2日
循環と継承 30年目の彫刻展
鎌倉で出会い共に学んだ旧友3人による彫刻を志して30年の節目の展示。
企画 齊藤寛之
自然物が変容を遂げていく物質的な部分での循環、人間の繰り返される創造や一巡りも二巡りもする手業の循環、世の中で起こる現象の連鎖やサイクルといった循環。
そのような時間の流れの中で伝統工芸や彫刻のルーツと技巧の継承など、ものづくりにおいての基盤を大切にしている3人の手から生まれた作品。
鎌倉彫後藤久慶ギャラリー
2019年11月2日~11月10日
Play equipment wake up from the dream
齊藤 寛之 個展 「夢から覚める遊具」
Rocking Sculpture シリーズの作品
僕らはそれまで確かなモノとされてきた、例えば大企業や社会保障制度といったものが「揺らぐ」のを経験しました。
また、産業や技術革命された現代をも地震や自然災害の前では簡単に「揺らぐ」を余儀なくされます。
そして、大量生産、情報過多の中で過剰に反応したり保守的になったり、僕らは「揺らぎ」ながら生活しています。
僕らは「揺らぐ」という感覚を共有できる体質ではないでしょうか。
NARAYA CAFE ギャラリー
2018年12月1日~2019年1月15日
Play equipment wake up from the dream
齊藤 寛之 個展 「夢から覚める遊具」
「安易で刺激的な遊具が子供の感性を奪っている」ルドルフ・シュタイナー著の一文に感化されたロッキングチェアーの彫刻。
私達が現代社会を生きていく中で抱く不安感、隣国との関係や地震や原発に影響を受ける日本、情報過多によっておこる偏見や過剰な規制など、大きな力によって揺れ動く世界を彫刻に込めています。
ギャラリーNEW新九郎 による企画展。
2018年11月14日~11月26日
Play equipment wake up from the dream
齊藤 寛之 個展 「夢から覚める遊具」
「安易で刺激的な遊具が子供の感性を奪っている」ルドルフ・シュタイナー著の一文に感化されたロッキングチェアーの彫刻。
私達が現代社会を生きていく中で抱く不安感、隣国との関係や地震や原発に影響を受ける日本、情報過多によっておこる偏見や過剰な規制など、大きな力によって揺れ動く世界を彫刻に込めています。
Gallery Gigi による企画展。
2017年11月2日~11月27日
Rocking Mikeneko /Rocking Kuroneko 素材:木
中之条ビエンナーレ2017
Fleeting world とは移ろいゆく世界、束の間の世界という意味を表しています。
中之条の自然の中に溶け込む田んぼやひっそりと残された民家、廃校は古き良き風景に映ります。
ここに来ると普段は意識しない生と死が同時に見えてくる感覚を抱きます。
この作品に使用しているカヌーは生死の象徴であり、それを棺桶と見立てて地中に埋めました。
水を溜めたカヌーの中にメダカ、ドジョウ、ミズスマシ、水草など生物が住む新たな生命環境を誕生させています。
そして、昨年他界した親戚(農家を営んでいました)の遺していった錆びたビニールハウスの骨組みと、稲畑を保護するネットを扱うことによって「温かい死」と中之条の「自然豊かな生」が重なって見える様な試みをしました。
水面に映る景色を見ながら重なり合う生と死、束の間の時間を感じてもらえたらと思います。
2017年9月9日〜10月9日